個人的に考える土地家屋調査士の適正について

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個人的に考える土地家屋調査士の適正について

2020/05/16

個人的に考える土地家屋調査士の適正について

 私がしている土地家屋調査士という仕事。個人的には非常に魅力的だと思っています。また同業の先生達もこの仕事は面白いという方が多いように思います。では、どんな人がこの仕事に向いているのか、私の独断と偏見で書いてみようと思います。

 まず、この資格は文系・理系両方の素養が必要となります。といっても両方得意である必要は無く、かといって苦手でも無いというような方に向いていると思います。また、外仕事が苦にならないことも必要だと思います。私のように地方で仕事をしていると、砂防ダムの測量で山奥に分け入ったり、草むらに入ったり、家の裏の狭い通路に入ることがよくあります。草や虫が苦手だと心がすり減るので注意しましょう。当然夏は暑く冬は寒いので対策が必要です。測量そのものはそんなに体力は必要ないと思います。まれに、一本あたり10kgくらいする境界標を数十本、山の上まで担いで上がって設置して下さい、なんて仕事が入ったりするかもしれませんが、そのときは体力のある方を臨時的に連れて行けばなんとかなります。

 次に、取り扱うのが不動産ですので、書類や作業に対する慎重さが必要です。私の場合も、自分の作った書類を客観的に見直しするように努め、ミスをなくす工夫を模索し続けています。またその成果に基づいて地権者の方に説明し、押印をいただくわけですから、物腰の柔らかさも必要かもしれません。境界立会の際は、お互いの主張する境界が食い違った際等の臨機応変な調整能力も必要かなと思います。

 さらに、境界に関する資料を集め、現地でどの箇所に境界がくれば集めた資料と矛盾しないかを考え、筆界を探る・確定するという作業(画地調整)は、謎解きやパズルが好きな人の方が向いているかもしれません。ある先生は推理小説が好きな人が向いている、なんてこともおっしゃっていました。私は画地調整していると時間を忘れて熱中してしまいます。

 といった感じですがいかがでしょうか。土地家屋調査士は現場作業のイメージが強いのか、知名度の低さのせいか、他の士業に比べても女性が少ないのでもっと増えて欲しいです。