筆界と筆界確認書について

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筆界と筆界確認書について

2021/06/14

筆界と筆界確認書について

 境界の立会の後に筆界確認書という書類を取り交わすことがあるのですが、この書類はどういうものなのでしょうか。

 まず、筆界とは、登記上の地番と地番の境界のことです。利用形態に基づく所有権界とは異なることがありますので注意が必要です。

 筆界確認書とは、土地家屋調査士が筆界の調査測量をし、その筆界を土地所有者が異議なしとして確認する書類になります。本来、筆界を決めるのは法務局であり、個人間で勝手に決めたりできないのですが、明治時代の測量に基づいて決められた全ての筆界について法務局が把握できるはずもなく、登記の際に提出された筆界確認書が公図や地積測量図などの物証に明らかに反していなければ、登記官が筆界確認書を追認する形で登記する、というような形式で実務が行われています。

 また、実務上、筆界確認書の押印は認印でも良いとされていますが、本人確認や意思確認の意味合いも含めて実印で取り交わすこともよくあります。それぞれメリット・デメリットがありますので詳しくは土地家屋調査士に問い合せていただければと思います。

 実際に土地境界について立会される際は、土地家屋調査に依頼してその境界が筆界であるか、所有権界であるか調べてもらい、筆界であれば立会のうえ現地に境界標を設置し、筆界確認書を取り交わすことによって、将来の紛争から身を守ることができますので、お気軽に土地家屋調査士にお声かけ下さい。